役者クサナギさん欠乏症ではなかったのですが、どうしても彼から心が離れていくということに、ちょっと耐え切れず(何故なら私には今、それ以外に打ち込めることが大して無いから)、夜中の3時頃に、僕かのの最終回を見ました。

凛ちゃん「はい」「はい」言い過ぎだなぁ・・・などと言う感想があったなぁ・・・なんてことを思い出しつつ見ました。
生で見たときは、私は何度も号泣したのですが、さすがに何回も見ているので、感動、とか心揺さぶられるものはありませんでした。
冷静に見てしまえるというか。

やっぱり、クサナギさんは評判どおりに棒読みだし、時々セリフに魂を感じないときもあるんですけど、でもひきつける何かがある。

それは、やっぱりリアルだと思いました。
リアル?
10あるのなら、その中に1つの真実がある。ひとつのリアルがクサナギさんの演技にはあるんだなと。
10の内、6くらい棒読み。1ぐらい魂が無くて、2ぐらい何でもなくて、最後の1つにリアルがある。

たとえば、凛ちゃんが神戸に行く前に、最後二人で過ごすために、迎えに来たシーン。
画面右側から、掛けてくるテツロウ。
凛に会える喜び。あれはリアルだった。

一番最初、先週のダイジェストの時、カナコに凛を連れて行かれてしまうのを、呆然と見ているシーン。
まるで置いてけぼりされてしまう、子供みたいに、内面が悲しみで溢れていた。
あの表情は、真実以外の何者にも見えない。

嘘じゃない何かが、クサナギさんの演技にはある。
喜びや悲しみの、本物がどこかに隠されている。

ホテルビーナスのラストシーンのちょっと手前。
サイに応えてタップとチョナンポーズをするシーン(私はあそこが大好き)。
あの決め方は、今まで決めたことがある人じゃなきゃ出来ない。
サナギさんsmapだからこそ、出来たシーンなんじゃないかなって思った。

って、話がそれてしまったけれど。

だから、やっぱりクサナギさんのお芝居を見る醍醐味は、その10のなかの一つの真実を見出す瞬間だと思う。私の個人的な意見だけど。
そこに触れた時、魂を揺さぶられるような気さえする。
なんていうか、忘れていた感情を呼び起こされるような。そんな気持ち。

僕の生きる道も素敵な話だったけれど、やっぱり完成度としては、僕カノの方が上だったような気がする。
でも、人をひきつける力は僕の生きる道の方が上かも・・・。

たとえば、私は、クサナギさん以外の演者さんはあんまり好きじゃなくて(織田さんと、筒井道隆が好きだったりする。でもこの二人はまた別個)、というか見ていて魂揺さぶられたりすることがない。

それは、真実を作り上げようとしているように見えてしまうから。
リアルをやろうとしている。頭で考えているように見えてしまうから。
あとは、過剰演出なんだろうけど、決まりきった、型にはまったというか演技の型をやる人も駄目。
驚くというのならば、目を見開き、怒るときは怒鳴る。そういうのを私は好きじゃない。
演出家のやりかたっていうのもあるでしょうし。

まぁ、とにかく久しぶりに冷静に見て、なんだかんだでクサナギさんは棒読みだな。と再実感しました(笑)
でも、好き。