バッテリーⅡを読んだ夜。

誰かの本気は、よく見えるところにある。

見通しの良い、誰からも見える場所。

それは、本気であるがゆえに、目立つのだ。

その本気が人々の注目を集め、それはやがてメディアの波に乗る。



誰かの本気は、よく見える。
それゆえ、絶望するのだ。
自分は何もしてこなかったと。
また、ひとつ、季節を無駄にした。




毎晩、http://。
打った先に、素晴らしい世界が広がろうとも、それは私の世界ではない。


言葉を並べても、それにはなんの力も無い。



逃げることだけ。逃げることだけを考えてきた。
一度も本気になんてなったことない。もう、こんな年なのに。


いつも、片手間。
自分には出来るわけがないと、端から諦める。




誰かの本気が、波に乗って、私のところへやってきて。
私の胸を突き刺す。






私はそのたびに、羨望し、絶望し、
それなのに、また、何もしない日々。




なにもかも放り投げてしまいたいと、そう思う。
そして、なにもかも放り投げてしまったことがあった。


だけれども、それは、自分の欲求にしたがって居なかったのだ。
いまさら、気が付く。

私は、何もかも放り投げてしまいたかったのではない。
そもそも、根本的な欲求を、自分の欲求なのに、間違って受け取った。



わたしは 決して、 ひきこもりたかったわけではない。


そうではない、何か一心不乱になって、思考と言うものをやめたかったのだ。



考えたくなかっただけだ。
考える隙を与えない人生に、そのレールにまた戻りたかった。





歩き方を考えるばかりで、歩けなくなるなんて、それは惨めなことでしょう。





本気の人は、よく見えるところに立っている。
それゆえ、私は頻繁に絶望するのだ。